「背骨を一つ一つ動かしましょう」と言われても、ピンとこない方は多いと思います。
背骨って一本の棒じゃないの?
どうやって一つずつ動かすの?
実はこの「背骨の動き」、私たちの健康や美しさ、そして心の状態にまで深く関わっています。
今回は、ピラティスでもとても大切にされている“背骨を一骨一骨動かす”ことの意味と、その効果を、わかりやすく解説していきます。
◆ 背骨は「棒」ではありません!
背骨は、解剖学的には「脊椎(せきつい)」と呼ばれ、**24個の骨(椎骨)**が積み木のように重なってできています。
- 首の部分(頸椎:けいつい)…7個
- 胸のあたり(胸椎:きょうつい)…12個
- 腰の部分(腰椎:ようつい)…5個
これに加えて、骨盤の中にある「仙骨(せんこつ)」と「尾骨(びこつ)」も背骨の一部と考えられます。
この積み木のような構造のおかげで、私たちは体を自由に動かすことができ、ショックを吸収し、内臓を守り、脳と体をつなぐ神経を安全に通しています。
つまり背骨は、ただの「体を支える柱」ではなく、動かせる・しなる・感じる構造なのです。
◆ なぜ「一骨一骨」動かすの?
ピラティスではよく、「背骨を一つずつ動かすように」と言われます。
これは、ただ大きく体を反らせたり、丸めたりするのとは違います。
一骨一骨動かす意識を持つことで、
- 背骨周辺の小さな筋肉が目覚める
- 姿勢が整う
- 神経の通りが良くなる
- 体のコントロール力が上がる
- 自律神経が整いやすくなる
など、様々なメリットが得られます。
とくに、デスクワークやスマホ時間が長い現代人は、背骨がガチガチになってしまいがち。
本来の柔軟性やしなやかさを失い、肩こり、腰痛、冷え、疲労感などを招きます。
◆ 実は「背骨が動いていない人」が多い!
日常生活では、背骨をしなやかに使う機会がほとんどありません。
- 電車の中でスマホを見て、背中が丸まりっぱなし
- 食事も仕事もパソコンに向かって前かがみ
- 息をするのも浅く、背中全体がこわばっている
こうなると、背骨は“ほとんど動いていない”状態になります。
体が固まるだけでなく、心まで重たくなっていくような感覚…思い当たる人も多いのではないでしょうか。
◆ ピラティスで背骨が目覚める!
ピラティスは、背骨の動きを細かく丁寧に感じていくエクササイズです。
たとえば「ロールダウン」という基本の動き。
立った状態から、頭→首→肩→胸→腰という順に、背骨を一骨ずつ丸めるように前屈していきます。
このとき、ポイントは「一気に曲げないこと」。
まるで“積み木が一つずつ倒れていくように”、丁寧に動かすことで、脳と背骨の神経回路が再びつながっていくような感覚が生まれます。
初めは難しくても、少しずつ感覚が磨かれていきます。
これはまさに「背骨の再教育」なのです。
◆ 背骨がしなやかだと、いいことばかり!
背骨を一骨一骨動かせるようになると、見た目にも変化が表れます。
- 背筋がスッと伸びて姿勢が美しくなる
- 呼吸が深くなって顔色がよくなる
- 首や肩のラインがスッキリして小顔に見える
- 背中のラインが整い、後ろ姿が若々しくなる
- 自律神経が整い、心も安定する
とくに「後ろ姿」に年齢が出やすいと言われる女性にとって、背骨のケアは美しさの秘訣とも言えるのです。
◆ どうすれば背骨を動かしやすくなる?
最初から「一骨一骨」と言われても難しく感じるかもしれません。
でも大丈夫。次のポイントを意識すると、自然と背骨の動きが感じやすくなります。
◎ 1. 呼吸を意識する
深くゆったりとした呼吸で、背骨まわりの筋肉がほぐれてきます。
ピラティスの「胸式呼吸」は特に効果的です。
◎ 2. ゆっくり動く
急いで動かすと、大きな筋肉ばかり使ってしまいます。
小さな骨の動きを感じ取るには、スローな動きが大切。
◎ 3. 動く順番を意識する
「頭→首→肩→胸→腰」のように、動きの順番を意識するだけでも感覚が変わります。
◎ 4. 鏡や動画で確認
自分の動きを見ながら練習すると、理解が深まります。
◆ 背骨から、心も人生も軽やかに
背骨を丁寧に動かすことは、ただの運動以上の意味があります。
それは、「自分の状態に気づく力」を育てること。
ピラティスではよく、「身体の中に小さなランプを灯すように」と表現されます。
一骨一骨を感じながら動かすことで、体の声が聞こえてくるようになり、自然と心にも余裕が生まれます。
忙しい日常の中でこわばってしまった背骨を、やさしくほぐしてあげる時間。
それは、あなた自身を大切にする時間でもあります。
ぜひ、今日から「背骨を感じること」を意識してみてください。
きっと、背中だけでなく、あなた自身がしなやかに変わっていきますよ。


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